こひつじ幼稚園と東京幼年美術の会

2016.12.02

こんにちは、スタッフAです。

先日、東京都にある「こひつじ幼稚園」と「こひつじ保育園」にお伺いしてきました。
「東京幼年美術の会」でパジコも出展したからです。

幼年美術の会では、園児たちの美術作品が外や教室にたくさん飾られていました。
まず、幼稚園生ということに驚きを隠せないくらいのクオリティの高さと、作品の多さに圧倒されました。
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入り口から、園内の埋め尽くすほどの作品のボリューム。
先生にお伺いすると、月に数点制作とのことでした。
小学校や中学校と異なり、いろんな科目をこなす「授業」というのがないのが幼稚園。
思う存分、感性を生かして制作に励める、そして自分の思っていることを形にしてみる、
表現してみるといったとても貴重な時間なのだと客観的にみてはじめて気づきました。

幼稚園は友達(他人)とのコミュニケーションを図る場であり、
家族から初めて離れて過ごす場であるという印象でしたが、
美術においては、いろんなことを「表現する」、「表現できる」時間なんだなあと思いました。
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外には木の上までぎっしり作品が並んでいて、
1日だけの展示にここまでする先生たちの熱意にも感動を覚えました。

そして驚いたのが、幼稚園児の作品で「釉薬」まで使うこと。
小学生でも使わないのに!と、レベルの高さに驚きました。いえ、実は私自身も使ったことないです。。。
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また、アルカラーを先生がとても気に入っていただいていて、毎年アルカラーを使って授業をしているそうです。
公開保育でしたので、実際に先生がアルカラーの説明をするところから、
園児がアルカラーで制作するところまで見ることができました。
先生からお伺いしたお話だと、「アルカラーは、園児だからこそ腐食液でいい味がでるんです。
大人がやると、どうしても綺麗に塗ろうとしてしまって、いい感じに腐食しないんですよね」と。
子供だからこそ味のでる作品、その良さを最大限に引き出してくださった先生には感謝です。
素晴らしい使い方をしていただき、とても嬉しく思います。
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また、保育園の方でも公開保育を行っていたので、少し見学してきました。
私(パジコの人間)がいることは知らないはずですが、先生が作り方を説明する際に、
「この粘土は、カルモというねんどです。このカルモを〜」と、商品名で常に呼んでいたのが印象に残りました。
とてもありがたいことです。
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カルモを使った授業をしていたのは4歳児クラスだったのですが、
みんなとてもいい子に先生の話をきいて、返事もしていました。私が知る小学生よりもいい子だったような気がします。
カルモも、先生が一人一人分をラップに包んで、そのさらに上から濡れタオルでくるむという配慮をしていて感動しました。
子供達も使うときには、タオルを外し、ラップをあけ、粘土を使う分とりだし、またラップをしてタオルも戻すという
作業をしていて、とても4歳児とは思えませんでした。先生の教え方が素晴らしいのですね。
カルモをのばしたり、使ったりしている子供達は「ぺたぺたしてる!」「やわらかい」「おもしろい〜」と
感想を言いながら作業していました。
実際に子供が使っている声と生で聴くという機会はなかなかないので新鮮でした。

今回私は幼年美術の会に行って気づいたことは、
子供達のレベルに驚いたと同時に、大人が「小学生ならこのくらい」「幼稚園ならこのくらい」とレベルを
勝手に決め付けてしまっているのではないか、ということです。
しっかり教えて説明すれば、4歳だろうと大人だろうと理解します。
同じ説明でも表現の幅は人によって異なるけれど、大人にはない発想も子供達の中にはあるはずです。
それを、この年齢はこのぐらいだろうと大人が勝手に可能性を潰してしまっているのではないか、と今回作品を見て感じたのです。
子供達にやらせるのは決まっている作業をこなすことではなく発想を形にすること。創造させることです。
発想をおもいきり形にできる、そしてそれを発表しあえる、そんな場を大事にしているこひつじ幼稚園、こひつじ保育園は、
とても素晴らしい場所だと思います。
また、パジコとしても子供の作るものに制限を設けないよう、
無限の可能性をもつ創造力をもっと大切にしていきたいと思いました。

【by.スタッフA】